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新刊・論文集 [研究関連]

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Yusuke Murakami, Hiroyuki Yamamoto, Hiromi Komori eds., Enduring States : In the Face of Challenges from Within and Without (Frontiers of Area Studies)(Kyoto: Kyoto University Press, 2011).
Chapter 5: Arab Nationalism Twisted?: The Syrian Ba‘th Regime’s Strategies for Nation/State-buildingを担当しました。

新刊・共訳書 [研究関連]


『双方の視点から描く パレスチナ/イスラエル紛争史』

『双方の視点から描く パレスチナ/イスラエル紛争史』

  • 作者: ダン・コンシャーボク/ダウド・アラミー
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2011/03/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

臼杵陽監訳。4, 5, 6章担当を担当しました。
原著はこちら。Dan Cohn-Sherbok and Dawoud Sudqi El-Alami, The Palestine-Israeli Conflict (Oxford: Oneworld, 2008).


ベイルート6日目 [研究関連]

ベイルート6日目。
K党からのゴーサインが出たので、急遽、朝から系列組織のWに向かう。
Wのトップとの面会+インタビューが実現する。
記憶が新しいうちにテープ起こしをしてみたところ、論文に使えるかは微妙なところ。

ホテルのそばにあるシリア大使館前で、シリア人留学生たちが抗議デモをする。
流行りの「反体制デモ」かと思いきや、レバノン人学生からのイジメに対する抗議。
デモ隊をよく見ると、バッシャール閣下の写真を掲げている。「助けて、閣下」の文字。
レバノンの教育・高等教育相ではなく、シリアの大統領に言いつけるあたりがすばらしい。

ベイルート4日目 [研究関連]

ベイルート4日目。
周辺各国と異なり、平穏そのもの。
組閣と起訴状の内容開示が近いと見られているものの、今のところざわめく程度。
気温もこの時期にしては高く、マナールを見ながら飲むビールがうまい。
マナールは、中東諸国の政変を報じながらも、敵国こそ真の独裁国家だと「口撃」に余念がない。

K党と系列NGOの事務所に行き調査をする。成果はあまり出ず。なかなかうまくいかない。
駐在のO氏夫妻と会う。
NGOのT氏とも(ばったり)会う。



2/20-28まで海外出張です。
事前にご連絡できなかった皆様、ご迷惑をおかけしてすみません。
帰国後、きちんと対応させて頂きます。

怒りの日か、革命記念日か [研究関連]

2011年1月25日は、「怒りの日」でなければ革命記念日か。

2006年に始まった「レバノンのヒズブッラー」(青山・末近 [2009: 184-187)が最終局面に入ったわけだが、あとは新閣僚の顔ぶれで「レバノンのヒズブッラー度」が計り知られることになる。むろん、組閣までには相当な時間がかかることが予想される。仮にムスタクバルが組閣に協力するとしても、拒否権を行使できる11ポスト以上を獲得できるとは考えにくい。

3月14日勢力が国民議会選挙に勝利しながらも内閣においては「野党」に転落することを、国際社会はどのように受け止めているのか。ほとんどが批判的な見解であることは言うまでもないが、しかしながら、首班はあくまでもスンナ派のミーカーティーであり、また、コンセンサス・デモラクシーのなかでの連立政権であるため、レバノン新政権をパレスチナ自治政府のハマース政権と同じように「テロリスト政権」などと扱うことはできない(そもそもハマース政権は民主的に選ばれた政権である)。民主会合ブロックを軸とした政界再編がなされた今、選挙結果にもとづく与野党の分類自体がもはや無効だとする反論もあり得る。

いずれにせよ、確かなのは、ヒズブッラーは安保理決議第1559号に遡る武装解除の圧力とレバノン特別法廷による起訴という2つの危機を打破するために有利な立場を得たことである。しかし、露骨に政権を牛耳ることで様々な批判の矢面に立つようなことは現実的ではない。むしろ、「挙国一致内閣」や「国民の総意」のような形式をとりながら、一方では「真の権力」とも呼ぶべき拒否権(11ポスト+α)を確保することで、一歩引いたところから政府の意志決定に絶対的な影響力を行使することを目指しているように見える。

ヒズブッラー(ヒズボラ)の政権独占、暴力による権力掌握、民主主義の停止、さらには国家のイスラーム化などヒステリックな言説が目立つ(腹立つ)が、「レバノンのヒズブッラー化」は、それほど単純な話ではない。

新年のご挨拶 [研究関連]

皆さま、あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。

本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

2011年1月1日 末近 浩太

仲良し [研究関連]

Newsweek(Dec 27, 2010/Jan 3, 2011)に、
カースィム(p. 34)とハリーリー(p. 35)のインタビューが仲良く掲載。
「仲良く」というのは、発言の内容においても。

わざわざ購入したものの、両方ともネット版に掲載されていてショック。
まあ、とりあえずコレクターズアイテムということで。

http://www.newsweek.com/2010/12/20/saad-hariri-wants-both-justice-and-stability.html
http://www.newsweek.com/2010/12/20/sheikh-naim-qassem-on-lebanon-s-ties-to-iran.html

STLのヒズブッラー訴追がいよいよ先行き不透明になってきた。
レバノンの安定がSS努力にかかっていることを、国際社会は肝に銘じるべき。
(インタビューを読んでいると、ハリーリーが気の毒に見えてくる。)

週末 [研究関連]

金、土、日曜日。
IASの国際シンポ
自分が企画者・報告者の1人をつとめる現代研究のパネルのために、
Prof. HinnebushとDr. Miyagiに遠路はるばるお越し頂く。感謝。
会場が自宅のそばだったため、
国際会議にも関わらずどこか日頃の生活感から脱せないまま3日間終了。

笑撃 [研究関連]

先日の飲み会で宇都宮のM氏が話題にした鹿児島大学紀要の「論文」。
エンターテイメントとして極上の仕上がり。

http://ir.kagoshima-u.ac.jp/bitstream/10232/4363/1/otuska.pdf
http://ir.kagoshima-u.ac.jp/bitstream/10232/9161/1/J08Otsuka.pdf

このエントリー、「研究関連」でいいのか。

【追記】
もしかして、これは日本版アラン・ソーカル事件か。
査読・リジェクトなしの紀要という制度に対するアンチテーゼとして。

ベイルート3 [研究関連]

引き続き、ベイルート。
書店を一通り巡った後、原稿書き。
抱えている仕事を改めて整理してみると、実にマズイ状態。
滞在中にフルスロットルでいろいろと書き溜める。
が、帰国後に1週間分のしわ寄せもフルスロットルでやってくるだろう。

1995年からベイルートを訪れるたびに見てきた「内戦の記憶」が、
今年の春についに再生を終えた。ルイヴィトンの店舗として。
悲劇的ビフォーアフター。苦い内戦の記憶も、資本の論理には勝てず。
まあ、そのまま保存し続けるわけにもいくまい。

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